八丈語

 

すこし前の話になります。

 

 

新聞に

 

「世界2500言語　消滅危機」

 

という記事が載っていました。

 

文字通りの意味で、ユネスコが全世界6000前後の言語を調査発表したもの。

 

日本でも、8言語が消滅危機に瀕している言語としてそのリストに加えられたのです。

 

「極めて深刻」に分類された538言語の中には、アイヌ語が入っていて、話し手はすでに15人しかいないそうです。

 

次に「重大な危険」にさらされている502語には、沖縄県の八重山語・与那国語が分類され、沖縄語・国頭（くにがみ）語・宮古語・奄美語・そして八丈語が632語中の「危険」分類に入ってしまいました。

 

八丈語？？？方言ではなくて？

 

ユネスコとしては「これらの言語が日本で方言として扱われているのは認識しているが、国際的な基準だと独立の言語と扱うのが妥当」という考えのようです。

 

自分は標準語圏でしか長く生活してこなかったので、方言というものにずっと憧れを持っていました。

 

八丈島には独特の方言があり、温泉なんかで飛び交う年配の方の会話は聴いていてとても不思議でそして心地よいものです。

 

「八丈語」といっても、実はこの小さな島で5つの方言（言語？）があるのですよ。

 

末吉・中之郷・樫立・大賀郷・三根

 

という地域ごとに独自の話し言葉が発達・継承されてきたのだそうです。

 

私にはさっぱり聞き分けられませんが・・・

 

消滅の危機に瀕しているというのは、若年層の人が島言葉をあまり話さないことからも納得がいきます。

 

TVやネットなど情報通信は発達し、東京へ飛行機で40分、簡単に行き来もでき、ある程度の年齢になれば東京その他に移住していってしまう・・・

 

言語の変化はライフスタイルの変化と密接な関係がありますよね。

 

私は「八丈語」継承の担い手にはなれないでしょうが、あそび半分でちょっとだけ島言葉を使ってみたりもしています。

 

捨てる　＝　ぶっちゃる

 

これ、結構言いやすいんですよ

 

もし皆さんが八丈島に来ることがあるならば「八丈語」を堪能する、なんていう楽しみ方もあるかもしれませんね。

 

 

参考：朝日新聞　2009年2月20日夕刊より

タグ：八丈語　ユネスコ　国連教育科学文化機関

コメント 8

方言は大切な文化の一つと思います。
しかし全国的にテレビが普及した今は、日本全土が標準語になりつつありますね。
by 旅爺さん (2009-05-27 17:28) 

>旅爺さんさん
テレビは方言消滅の大きな要因ですよねーー
形を変えながらも何とか残して行きたいものです。

>わかさん
nice!ありがとうございました。
by nao (2009-05-28 08:57) 

我が長野県南部では、捨てるを「びちゃる」と言います。
微妙・・・
by たいへー (2009-05-28 12:33) 

こんにちは

大磯方言ではないのですが
地元大磯や片瀬の漁師さんが
御蔵島から飛んでくるのか
ドウショウまたはドウショという
水鳥の名の由来が判りません
八丈に行けば判りそうな気もしてきました
ありがとうございます


by SILENT (2009-05-29 11:48) 

>たいへーさん
「び」と「ぶ」の微妙な違いですね＾＾；
どちらも「捨て去る」からの変化なのかなー

>SILENTさん
はじめまして＾＾
「ドウショウ」初めて聞きました。
知り合いの漁師さんに折があったら聞いてみようと思います。
by moca (2009-05-29 12:15) 

こんにちは＾＾
面白いですね～　アイヌ語や沖縄語があるのは分かります。
元々民俗が違うということがハッキリしていますものね～
しかし八丈などは江戸の昔から日本人《大和民族》が住んでいたと思っていました。
by mimimomo (2009-05-31 13:50) 

初めまして。アヨアン・イゴカーと申します。
言葉、その地方の言葉を残すことは、その地方の文化を残すことと同義です。
なんとか、守って欲しいものです。消滅によって、新しい混合文化ができることもあるとは思いますが、出来るだけ多様化した純粋なものを残して欲しいと思います。
by アヨアン・イゴカー (2009-05-31 19:35) 

>アヨアン・イゴカーさん
はじめまして＾＾
そうですね、言語が廃れれば文化も廃れる、逆もまた然り。
自分も少しずつ島言葉覚えていこうと思います。
by moca (2009-06-01 12:14)